2022/03/05 18:00
店長の廣瀬です。
今回は久々に研ぎ直し投稿です。
今回研ぎ直ししましたのは
こちらの2丁。
右の包丁は皆様、見慣れた
包丁かと思いますが
左の包丁は、見た事ない
という方もおられるかもしれません。
こちらの包丁は
「黒打(くろうち)」
と言われる包丁となっております。
包丁の職人さんは大きく分けて
・鍛冶職人
・研ぎ職人
に分かれております。
まずは鍛冶職人さんの所で
叩きや熱処理などをして
形を整え、研ぎ職人さんに
納品されます。
その時、全体的に真っ黒の状態で
納品されるのですが、それを
研ぎ職人さんが全体的に
磨き上げることにより
右の包丁のような
通称「磨き」と言われる
包丁になるのですが
※写真の15までが、鍛冶職人さんの仕事
写真の16からが、研ぎ職人さんの仕事となっております
左の黒打は敢えて
刃先部分(シノギ部)しか
研がず、黒い部分(平部)を
残すことにより
被覆が1枚多い状態
いわばコーティングをしている
状態なので、磨きに比べると
サビから守ってくれる状態に
なっている刃になっております。
ただ、この黒い部分に砥石が
当たると、簡単に剥がれてしまいます。
黒打はこの無骨さが味となっており
できることなら剥がしたくありません。
なので今回の研ぎで
右の包丁には刃全体に
砥石とバフを当て
仕上げましたが・・・
左の包丁は、黒い部分には
一切何も当てず
シルバーの箇所だけ
しっかり砥石とバフを当て
仕上げました。
完成がこちらです。
2つ並べてみると・・・
このような感じに仕上がりました。
修行時代は、よく黒い箇所に
砥石やバフを当ててしまい
剥がしてしまいましたが
このようにパシッと決まると
気持ちが良いですね。
ただ、包丁の世界は底なしで
奥深いです。なので
ここで慢心する訳には
いきませんので、これからも
研究や勉強を重ね
より一層いい仕上がりに
なるよう、私自身
レベルアップしていかないといけません。
これからも頑張るぞ!!
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